国境越え・ビザ・通関

注意 : 各項目の横にある日付時点での情報です。
        状況は時と共に変化するものとして捉え、ここで
        紹介している情報は参考程度にご利用ください。

 

 ロシア

【ビザ】
(2003/5)

インビテーションレター ロシアビザを取得するにはまず「インビテーションレター」なるものを取得しなければならない。インビテーションとはその名の通り「招待状」で、ロシア側の受け入れ先が内務省を通して発行する書類である。つまり、「うちが招待するのですよ」という証明書のようなものと考えれば良い。
 普通に考えると一般のバイク旅行者がロシアに知り合いや受け入れ先の企業があるわけでないので、旅行代理店やビザサポートエージェントなるものを利用してインビテーションを手に入れることになる。
 今回はネット上にあるビザサポートエージェントARGYLEでインビテーションを取得。かかった費用は3ヶ月マルチのビジネスビザでUS$90。

 なぜビジネスビザを取得するかというと、普通の観光ビザでは最長一ヶ月間しか滞在できないし、旅行期間中のホテルをすべて予約しておかなければビザが下りない仕組みになっているから。
 ビジネスビザなら旅程中のホテルの予約は不要な上、期間も長いものなら6ヶ月まで滞在できるので長期間自由にロシア国内を走りたいバイク旅行者には好都合なわけだ。

 インビテーションレターが取得できたら次はそれを添えてビザの申請に取りかかろう。申請そのものは在新潟ロシア領事館へ郵送のみでできる。申請書は在札幌ロシア連邦総領事館のホームページでダウンロード可能。
 ビザの手数料は申請してから発給までの期間5〜14営業日で、20,000円(3ヶ月マルチビザの場合)かかった。ロシアビザは、タイプや取得所要日数によって手数料が違ってくるので、詳細は在札幌ロシア連邦総領事館のホームページを参照しよう。

取得費用3万円のロシアビザ さてこのビザ手数料、15営業日以上の日数をおいて取得すれば1,000円で済むのだが、肝心のインビテーションがなかなか来ない。それもそのはずインビテーションの発行は出発45日前にならないと手続きできないらしく、つまりインビテーションを受け取ってすぐに申請しても、15営業日後(三週間)に受け取りたい場合、出発のぎりぎりになってしまうことになるのだ。ビザマフィアの陰謀なのか何てカラクリだろう! 悔しいが、ここは安全を考え泣く泣く20,000円払うことにした。

注意: ビザの申請時にインビテーションのオリジナルを送るのだが、ロシア入国時はもちろん、フェリーに乗るときにインビテーションのコピーが必要となるので必ずコピーをとっておくこと。
 また、ロシアの領事館は間違いが多く、滞在可能日数が短く記入されていたり、マルチエントリービザを頼んだのにダブルエントリービザが来てしまったという例もあったらしい。なので、ビザを受け取ったら必ず内容を確認するようにしよう。

【入国】 (2003/6/1)

 富山県の伏木港からウラジオストクへ船で入国。
出国は伏木港税関にて簡単な輸出申告をして、あとは船に乗り込むだけ。船の手配をしたFKKエアーサービスの職員が来て乗船の案内をしてくれた。
 日本側の出国審査は出航前に船内にて日本の役人が行う。係官がノートパソコンにパスポートの内容を入力した後、出国スタンプを押して終了。
 船内では入国用の書類を書くのだが、全て船のスタッフが書いてくれた。また、税関へ提出する申告書も現金はUS$3000以下なら記入しなくても良いとのこと。

 このロシア船ミハイルショロコフ号だが、船内の部屋は日本のフェリーの一等客室くらい。折りたたみ式の二段ベッドが二つあり、シャワー、トイレ、洗面台もついている。部屋に鍵がかかるのでプライベートで利用できればセキュリティ上安心だ。

 ロシアへ上陸したらイミグレで入国手続きが待ちかまえている。ビザなどの関係で過去問題があったと聞いていたが、何事もなくすんなり通過でき拍子抜け。
 ビザの登録も、インビテーションを発行してくれたモスクワの会社に連絡したら、先方でオビールに登録に行ってくれるとのこと。
「こんなにスムーズでいいの?」
というくらい何も無くてなんだか気持ち悪かったりして。

【出国】 (2003/6/22)

 ウランウデからモンゴルに出国。(国境まで約230km)
 ロシアは出国時にも税関で持ち出し通貨や貴重品の厳しいチェックがあると聞いていたのだが、用紙にそれらを記入するだけで、ほとんど何も問題なく通過できた。
 実はロシア入国時にウラジオストクで、最近まで行わなければならないとされていた税関申告をしていなかったのだが、それも問題なしで通関。やはり最近法律改正されて不要になったのだろう。(!?)

通関】 (2003/6/4)

シーターミナル3階の船会社オフィス 船がウラジオストクに着岸する頃、B/L(船荷証券)が渡されるが、これを倉庫(Vlad Pasco)へ持っていってもバイクを受け取ることはできない。また、船の到着は日曜日なので、実際の通関手続きは税関が開く翌日にやることになる。
 まずシーターミナル3階のビジネスインツアーサービス(BIS)
という旅行代理店のオフィスに行くと、そこのイーラさんという職員が通関手続きの手伝いをしてくれた。最初にB/L、インビテーションのコピー、パスポート、バイクの登録証を提出し、コピーを取ってもらう。次にそれらの書類を持ってシーターミナルから約数キロ南の方向、港を見下ろす丘の中腹にある税関へ手続きに行く。

一時輸入許可証 税関へはBISのイーラさんが自分の車で連れて行ってくれた上、ほとんどの手続きを代行してくれた。イーラさんは英語ができるので実にありがたい。
 最後に左の写真にあるようなピンク色にみどりの縁取りがしてある紙をもらい終了。あとはシーターミナル地下の倉庫(Vlad Pasco)へ行って倉庫保管料を払いバイクを受け取るだけ。
 費用はイーラさんへの手数料US$50/一台、倉庫料US$10/一台、税関で払った税金・手数料が車両価格の0.1% x2で約DR650が約US$11、Djebelが約US$9。
倉庫からバイクを出したところ

注意 : その後、ビジネスインツアーサービス(BIS)では個人旅行者が持ち込むバイクの通関代行業務は行わなくなったそうです。 

 実はその後、通関サポートはBISの業務ではなく、イーラさんが厚意で通関を手伝っているに過ぎなかったことが判明しました。 最新の情報は海外ツーリング情報掲示板で確認してください。

 

 モンゴル

【ビザ】 (2003/6/20)

 ロシア・ウランウデで取得。
 ウランウデで宿泊していたブリヤティアホテルのすぐ近くにモンゴル領事館があるのだが、直接そこへ行ってもビザはもらえず、ツアーエージェントで取得するように言われた。結局、ホテルバイカル二階のツアーエージェント、ブリヤートインツアーで取得。料金はビザ申請手数料US$63、ツアーエージェントの手数料100ルーブル(400円)、バイクの通関費用が先払いで50ルーブル(200円)。午前中申請すれば夕方に即日発行。

【入国】 (2003/6/22)

 モンゴル側の入国はいたって簡単だ。イミグレでビザの欄にスタンプを押したあと、カスタムで持ち込み通過や貴重品、そしてバイクのナンバーを控えてもらい簡単に通過。
 日曜日なので両替はできないと思っていたが、国境ゲートを出たところに両替屋が待っていた。都市部の銀行のレートよりは一割ほど悪かったが、換えてくれるだけありがたい。ここではウランバートルまでの間に使う最低限の金額だけ両替してもらう。

【出国】 (2003/7/16)

 モンゴルは出国も簡単。指示通りイミグレや税関へ行くと手際よく事務処理してくれる。ひとつ注意するのは昼休みの時間に重ならないように通過することくらい。

 

 カザフスタン

【ビザ】
(2003/5/)

下がカザフスタンビザ、上がレジストレーション証明書 カザフスタンのビザはロシアやモンゴルの道中に領事館が無いため、事前に日本で取得。
 カザフもロシア同様、ビザ取得時にインビテーションが必要なのだが、****という旅行代理店がインビテーションの手配やビザ申請も全部代行してやってくれるとのことでそこで取得してもらった。取ったのはシングルエントリー30日有効のツーリストビザで、費用は二人分で合計 35,725円もかかってしまった。

 注意すべき事はビザに記載されている期間内に入国・出国しなければならないということ。原則的に観光ビザの延長は不可。

【入国】 (2003/7/31)

 ノボシビルスクから南に下りベセロヤルスクから入国。指示通りイミグレ、税関へ行くと手際よく事務処理してくれる。バイクの通関は国際登録証を見せて一時輸入許可証を作ってもらえばOK。いずれも無料。
 両替は国境から120kmほど南下した町セメイで。国境隣接の食堂で少額程度なら可。

 ビザのレジストレーション(外国人登録)は、招待先に出向いて手続きしてもらうのだが、入国5日以内に行わなければならない。(私たちは二日オーバーしてしまい、一人あたり800Tengeの罰金を取られてしまった)
 手続きするとレジストレーション証明書なる青い紙がもらえるので出国するときまでに大切に保管する。

 両替は町の銀行か両替所にて。

【出国】 (2003/8/7)

 キルギスタンへ出国。カザフ側ゲート前に順番待ちの車が並んでいるが、バイク旅行者は優先的にゲートを通してくれる。イミグレでパスポートのビザ欄に出国スタンプを押してもらったあと、ビデオカメラで顔写真を撮影され終了。キルギス側はフリーパス。

 キルギスタン
【ビザ】 (2003/8/)

 日本人はビザ不要で、入国後一ヶ月滞在可。

【入国】 (2003/8/7)

 カザフスタンから入国。国境にイミグレも税関もなく人車共にフリーパス。
 同じ都市に5日以上滞在する場合、OVIRでレジストレーションしてもらう必要あり。
 国境を越えたところや、町の中に両替所がたくさんあり、隣国キャッシュやUS$キャッシュの両替には困らない。

【出国】 (2003/8/26)

 オシュよりウズベキスタンへ出国。掘っ立て小屋でパスポートを見せ、バイクの登録証の内容をノートに記入してもらうだけであとはフリーパス。

 

 ウズベキスタン
【ビザ】 (2003/8/)

 キルギスタンのビシュケクで取得。申請書と写真一枚、パスポートのコピー必要。一週間待ち100ソム(約300円)。
 大使館の開館は月曜日〜木曜日、10時〜1時。

【入国】 (2003/8/26)

 キルギスタンのオシュより入国。イミグレでビザにスタンプを押してもらうだけでバイクはフリーパス。税関申告書を二枚書き、戻ってきた一枚は出国時に提出するので大切に保管しておく。
ウズベキスタン側には両替所が無いので、道にいる闇両替人と交換。

【出国】 (2003/9/20)

 ブハラより出国。はじめにビザとパスポートの写真欄のコピーを撮られる。税関申告書をまた二枚書き、入国時に書いたものと共に提出。二枚のうちの一枚は返されるが、これはトルクメニスタン側で提出。

 

 トルクメニスタン
【ビザ】 (2003/9/)

 ウズベキスタン・タシケントの「YASUMINA TOUR」(ハドラホテル5F)でインビテーションレターを取得。所要日数10営業日、費用は二人分でUS$170(内訳はインビテーションレターUS$60×2、トラベルパスポートUS$10×2、レジストレーションUS$5×2、国境手続き手数料US$20) インビテーションレターを取得する時点で入国する国境と出国する国境を決めておかなければならない。
 ビザの申請は、インビテーションのコピー、パスポートとそのコピーのみ。写真は必要なし。費用は10日間有効のものでUS$51。
 在タシケント・トルクメニスタン大使館の開館は、11時〜12時半。

【入国】 (2003/9/20)

 ブハラ〜トルクメンバット間の"FARAB"国境を通過。国境ではインビテーションレターを出してくれたツアーエージェンシーの出迎えがあり、入国・通関手続きはエージェンシーの人が通訳しながらすすめてくれた。しかしトラベルパスポートなる短冊や出入国カードなど煩雑な書類手続きがあり、更には通過予定ルートの距離を元に強制保険やガソリン税などが課税され、一人あたりUS$57も徴収される。更に入国税がUS$10。
 税関申告書はウズベキスタン側で書いたものを提出、戻ってきたものは出国時まで携帯。
 尚、国境で出迎えの都合上、入国する日時は前もってYASUMINAツアー社に電話連絡しておく必要がある。

【出国】 (2003/9/24)

 サラーフスより出国。入国の時に作成した書類を各セクションで返却し、パスポートに出国スタンプを押してもらえば終了。税関申告書二枚は、入国時に返却された書類を見ながら係官が書いてくれた。

 

 イラン
【ビザ】 (2003/9/)

 ウズベキスタン・タシケントのイラン大使館で取得。他の国にあるイラン大使館で取得する場合インビテーションレターが必要なのだが、ここではインビテーションレター不要、必要なものは写真三枚、パスポートのコピー、そして費用US$50。申請して一週間ほどで出来上がるが、その間パスポートは預けなくてもOK。受け取り日の午前中にパスポートをもって行って翌日には受け取ることができる。係の人は明日来るように言うけど、頼めば夕方までに出してくれるらしい。
 女性一人の場合すんなりとれるのか不明だけど、夫婦なら問題なし。但しみどりはスカーフで髪を覆った写真を要求された。(前もって用意しておいた)

【入国】 (2003/9/24)

 サラーフスより入国。出入国カードを二枚書き、そのうち一枚の黄色い方は返される。これはイラン滞在中、路上の検問などでチェックされるので出国するときまで大切に保管する。
 バイクはカルネを使用して通関。荷物チェックがあるので、酒は持ち込めない。

【出国】 (2003/10/11)

 バザルガンより出国。カルネの手続きの後、イミグレで入国カードを返却し、出国スタンプを押してもらえば終了。

 

 トルコ〜
【ビザ】 (2003/10/11〜)

 ヨーロッパの国々で日本人はビザなし入国が可能。トルコは三ヶ月以内ならばビザ不要。

 


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